ハードウエア

起動時の電力制御

Qumcum Lab. は複数の MCUを搭載しています。周辺用MCUの ESP32は起動時に多くの電力を必要とします。十分な電力を確保できないと起動することができません。複数の MCUを順序立てて起動することができます。しています。

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起動時に必要な電力

電源がONになるときに十分な電力が供給できないとMCUが起動することができません。各回路ブロックの起動時の電力消費は以下のとおりです。

  • Leafony Block: STM32と搭載する Leafにより異なる。( 標準構成では 50mAくらい )
  • Leafony Block2: オプションなので搭載する Leafにより異なる。
  • Peripheral MCU: 数十マイクロ秒(µs)の間に約1Aの突入電流が流れ、その後 200mA前後の電流が流れる。
  • OLED表示回路: 約25mA、プログラムでパワーセーブモードにすると 80µA
  • 発音・発声回路: 電力制御回路で電源を切られている。
  • サーボモータ回路: 電力制御回路で電源を切られている。
  • M-Link回路: 約10µA
  • 電力制御回路: 消費電力はなし。
  • 頭部拡張ボード: 電力制御回路で電源を切られている。

起動時に大きな電力が必要となる回路は、Peripheral MCUと Leafony Blockです。そのため、この回路の電力を制御することにより起動時に必要な電力を抑えることができます。

起動の順序

Leafony Blockに Leafを多く搭載した場合、特に電池に余裕が少ない場合は十分な電力を供給できません。
このような構成に変更した場合は多くの起動時電力を必要とする Peripheral MCUの起動と、Leafony Blockの起動をずらすことにより電力供給を分散することができます。このときに課題になるのが、MCUの起動の順序です。

Qumcum Lab. の用途により順序は異なります。起動に順序を設定する場合は基本的に Peripheral MCUを先に起動することを想定しています。理由は以下のとおりです。

  • 標準構成で Peripheral MCU で電源電圧を検出している
    ( オプションで Leafony Blockで電源電圧を検出するように変更することもできます。 )
  • 周辺回路の制御ができるようになってから、メインとなるMCUを起動する

用途により Leafony Blockを最初に起動する構成にすることもできます。

標準構成は起動制御なし

標準構成では起動時の制御は行っていません。
Peripheral MCUと Leafony Blockは同時に起動します。電源ON後に Peripheral MCU に数十マイクロ秒(µs)の間に約1Aの突入電流が流れ、その後 200mA前後の電流が流れます。標準構成では電池に余裕がある場合に十分な電力を供給できることができます。

Peripheral MCUを最初に起動

ジャンパスイッチ JP10は、標準構成ではプルアップ側に接続しています。Single Buffer/Driver( SN74LVC1G07DRLR )はプルアップで出力は高インピーダンスです。そのため、Leafony Blockのリセットには影響を与えません。

ジャンパスイッチ JP10を、BB2-RES( Peripheral MCUの IO12 )に接続すると Leafony Blockのリセットを制御することができるようになります。Single Buffer/Driver( SN74LVC1G07DRLR )はオープンドレイン出力のため、強制リセットが可能となります。 IO12の起動時は ESP32内部でプルダウンされているため、IO12をプログラムで強制的に Highにしないとリセットは解除できません。これにより起動時に Leafony Blockの起動を抑制しています。

ESP32は最初に起動することが必要になるため、同MCUのリセットを遅延するための U7( LMC555 )、R78, C78は不要です。

Leafony MCUを最初に起動

ジャンパスイッチ JP10は、標準構成と同じでプルアップ側に接続します。Single Buffer/Driver( SN74LVC1G07DRLR )はプルアップで出力は高インピーダンスです。そのため、Leafony Blockのリセットには影響を与えません。

Peripheral MCUの起動を遅らせることが必要になります。Peripheral MCU の起動遅延はタイマIC 555を使用ます。555を単安定モードで使用することにより電源 ONから必要な時間、ESP32の ENを Lowにすることによりリセット期間を維持できます。 U7( LMC555 )、R78, C78で行います。R78と C78で遅延時間を設定することができます。R78と C78の値の決め方は以下のとおりです。( 回路図の定数( R78 = 360kΩ, C78 = 10uF )で約4秒の遅延となります。

( 参考 )
555タイマカリキュレータ: 555タイマ回路から出力される信号の出力持続時間または周波数を計算できます。DigiKey

Technical Considerations  555 は便利
タイマーIC 555は各メーカーから発売されているタイマー用のICです。タイマー、発振器、パルス生成など幅広い用途で使用することができます。バイポーラタイプいがいにも CMOSタイプもありパッケージも多様です。安価で便利なため電子工作でも多く使われています。今回は長めのリセット時間を作るために使用しました。
タイマーIC 555の動作原理と使い方: 回路図を多用した分かりやすい解説です。/ アナデジ太郎の回路設計

参考情報

参考になる情報は以下のとおりです。

このホームページ内

  • 複数のMCUをつなぐ: このロボットには複数の MCUが搭載されています。その MCU間の接続の概要です。

他のWebサイト

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